『インテリアデザインを感じた瞬間』

「Y’s(ワイズ)が好きなら青山のY’S SUPERPOSITION (ワイズ スーパーポジション)を観に行かないとダメだよ!」

今から30年以上前、当時付き合っていたハウスマヌカンの彼女から言われた言葉でした。

さっそく川越から青山へ…六本木は知っていましたが、青山がどのような所かは知りません。

大きな看板やサインが無いのお店で、ビルの前に来てもここで良いのかも分からず、ガラスウィンドウから覗いてみると…

『どうやらここであっているよう』それにしても入りづらい…

ドアを開け中へ入ると、洗練された店員さんの鋭い眼光がこちらへ!…「うっ!それにしてもカッコイイ人たち…」

メンズ商品がある地下へ案内され階段を降りていくとそこには見たことの無い空間が…

天井が高く、そんなに明るくない倉庫のような広い空間の中にざっくりとしたアイアンを使った什器に

ほんとうに限られた商品が綺麗に掛けられていたのでした。「すごいク・ウ・カ・ン!」もう、圧倒されました。

今思うと「商品・店員・空間」が1つの世界で統一せされたその空間に…

『インテリアデザインを感じた瞬間』

それがはじめて本物の『インテリアデザインを感じた瞬間』だったのだと思います。

 

インテリアデザインを手がけたのが「内田繁さん」だった事は後から知ることになるのですが…。

図面の先生

僕が最初に勤めた青山のデザインスタジオには内田繁さんの代表作でもある

「ホテル・イル・パラッツォ」のインテリアの意匠図一式の青焼き製本がなぜかありました!?

その図面は本当に綺麗に描かれていて「僕もこんな風に描けるようになりたい!」と思い、いつもその青焼き図面をなめるように眺め、

そしてトレースをして「綺麗な線」を描く練習をしたものです。

いまでも内田繁さんは僕のあこがれであり、図面の先生なのです。

玉峰館」に訪れて

一昨年、内田さんがリニューアルを手がけられた大正15年創業「玉峰館」に伺いましたが、“古き、新しき、極み。

”のコンセプトに基づき創られた空間は佇まい・庭園・インテリア・料理・温泉・サービス、

どれをとっても素晴らしいものに仕立てられていました。

玉峰館の写真-2

玉峰館の写真-3

玉峰館の写真-1

追悼

インテリアデザイナーとして初めて紫綬褒章を受章し、

日本を代表するインテリアデザイナーである内田繁さん(うちだ しげる)

が11月21日にお亡くなりになられました。

心よりご冥福をお祈りいたします。

投稿者プロフィール

アッキー
アッキー
さいたま市出身で小平市在住

一級建築士

建築・商環境デザイナー

新しい価値観に出会える場所に
行くのが好き

サッカープレー品質向上の為に
ランニングを習慣化

フルマラソン自己ベストタイム
3時間8分

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